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2007年1月 4日 (木)

[Book] キングとジョーカー(ピーター・ディキンスン)


評判高い幻のディキンスンの作品がついに復刊。



そうは言っても、『眠りと死は兄弟』とか『ガラス箱の蟻』とか私にはどこが面白いのかわからなかったディキンスン。
しかも元はサンリオSF文庫から出てたということで、もしかしたらまともなミステリじゃないかも知れないと
期待半分で恐る恐る読んだのだった。



舞台は架空の英国王室。
他愛のないジョーク(いたずら)が徐々にエスカレートしてついには殺人へ。



ディキンスンの描く独特の英国王室の世界を楽しめるかどうかによって評価は分かれそう。
元々、「ミステリ文庫」じゃなくてサンリオ「SF」文庫から出てたというのも
何となくわからなくもないというぐらいにミステリとしては楽しめなかった。
というよりは、ミステリの部分が霞むほど、ディキンスンの描く架空の世界や魅力的な登場人物の方が強烈だと言うべきかも知れない。
この作品は、きっと、パラレル・ワールドとでも言うべき世界と
その世界に生きる王女ルイーズや乳母ダーディなど愛すべき登場人物達を楽しめばいいのだ。



SF好きな人やファンタジー好きな人がこの作品をどう評価するのか聞いてみたいところ。
かなり癖のある作品で万人には勧めづらいけれど、架空の英国王室の世界の雰囲気を楽しめる作品ではある。


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