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2008年5月11日 (日)

[本] あざとい伏線の回収が見事なミステリ

ミステリには、さりげない伏線がよくあるのだが、この作品は違う。 伏線があざといのである。 もう間違いなく伏線だろうという台詞や仕草や行動が随所にあり、その通り間違いなくそれらは全て伏線なのである。 ただ、伏線の見せ方が巧妙なために、真相はちょっと見当がつかない。 ミスディレクションになっている伏線が実は真相に至るための伏線にもなっていたりするなど、かなり凝っている。 謎があってその謎を名探偵が解く類の本格ミステリとはちょっと毛色は違うが、これはこれで見事なミステリである。 真相は陰鬱なものなのだが、ラストシーンの子供の台詞に救いが見られる。

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