[本] 趣向そのものが楽しい本格ミステリリレー小説
吹雪の山荘 (笠井潔、岩崎正吾、北村薫、若竹七海、法月綸太郎、巽昌章)
5人の作家+1人のミステリ評論家のリレー形式で書かれた長編本格ミステリ小説。
単なるリレー形式だけではなく、各著者それぞれの小説に登場するおなじみのキャラクターが登場している。 オールスター夢の共演という趣向が凝らされている。 こういう小説に、いわゆる普通の本格ミステリーの謎解きを期待してはいけない。 普通ではありえない登場人物同士のやりとりを楽しむ小説である。 別の作家の小説の主要キャラクターを他の作家がどう描写しているかとか、どんな「遊び」を入れているかを楽しむ小説でもある。 という訳で、5人の作家の作品に通じているミステリファンでニヤニヤしたい人にはオススメできるけど 馴染みのない人や本格ミステリとして期待している人にとっては、とっつきの悪い作品であり、オススメできない。
ちなみに、私は目次の
第三章 ウィンター・アポカリプス 北村薫
というのを見た時点でニヤニヤしてしまった。
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