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2009年6月 6日 (土)

[本] あまりにもけれん味が無く伏線が地味過ぎて傑作に成り損ねたと思ってしまった佳作ミステリ

小学生のときに死んでしまった真乃の幼馴染の速人。 もう一人の幼馴染である享。そこに現れる速人に良くにた青年。

まあ、どこにでもありそうな設定だし、 読んでいるこちらが恥ずかしくなってくるような、王道な展開だなと思ったのだが、 そう考えた時点で、見事に作者の術中にはまってしまっていた。

事件の真相の後に明かされるエピソードは、あまりに唐突過ぎて反則で余計なものに思えてしまう。 ところがもう一度読み返してみると、これが、ちゃんと伏線もあるし、フェアな書き方もしているし、 結構、作者は計算して書いているんじゃないかと思う。 そのさりげなさすぎる伏線が逆に災いしているのか、一読した時点では、ミステリーの傑作だとは素直に思えなかった。 もう少し見せ方を工夫すれば、佳作に踏みとどまることなく、傑作と評価できたはずの実に惜しい作品だと思う。

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