[本] 日常の謎派とは一線を画す犯罪のない連作短編ミステリ
パラドックス実践 (門井慶喜)
雄弁学園という一風変わった学園を舞台にその学園ならではの謎を解くミステリ。 犯罪が起こる訳でもなく、だからと言って日常の謎派とも言いがたいちょっと変わった内容である。 SFミステリとも違うのだけど、雄弁学園ならではの世界があり、その世界のルールの中で謎を解くミステリである。
謎解きは強引な論理展開が多かった気がするし、なんか、この学園自体にも魅力が感じられず好きになれなかった。
日本推理作家協会賞短編部門ノミネート作の表題作よりも、なるほどと思わせるインパクトが強かった「弁論大会始末」の方が好み。 「弁論大会始末」の謎解きは日常の謎派に近いと思うので、結局、私は、普通の日常の謎派の方が好きなのかも知れない。
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