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2009年8月30日 (日)

[本] ちょっと地味でとっつきにくい印象を受けるけど趣向を凝らした短編ミステリ集


修道女フィデルマの叡知(ピーター・トレメイン)



法廷弁護士にして裁判官の資格を持つ修道女フィデルマが事件の謎を解く本格ミステリ短編集。
探偵役が修道女という設定のためか、時代設定が七世紀のためなのか、時代が現代の作品と比べてとっつきにくい印象がある。
そのとっつきにくいところをほんのちょっと我慢してつきあってみれば、
「聖餐式の毒杯」は丁寧な本格ミステリになっているし、二重三重に仕掛けられた「ホロフェルネスの幕舎」の謎解きとか、
シャーロック・ホームズのような古典ミステリを連想してしまう「旅籠の幽霊」など趣向を凝らした作品がラインナップされていることがわかる。



派手さはないけど、意外と侮れない作品集。


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