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2009年8月 9日 (日)

[本] 歴史上の中国を思わせるような世界を舞台にした趣向を凝らした長編ミステリ


神国崩壊 (獅子宮敏彦)



華王朝の宮城で皇帝の側近の一人が殺される。事件の鍵を握っているのは、ある「禁書」らしい。



側近が殺されたミステリの謎を解く鍵を握る禁書が4つ作中作として登場する。
この禁書は華王朝ができる前の歴史を記したもので、ミステリにもなっている。
側近が殺されたミステリの謎は、それらの短編ミステリの中にヒントが隠されているという凝った趣向のミステリ。



グロテスクな描写はないんだけど、凄惨なシーンがあって、私はちょっと苦手なのだが、
短編としての「神国崩壊」が第10回創元推理短編賞受賞作であることをはじめ、
三国志の世界を思わせるような舞台設定を見事に生かした本格ミステリの逸品であることは間違いない。


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