[本] 密室殺人を扱った本格ミステリ
警官の証言 (ルーパート・ペニー)
ある屋敷に隠された宝探しを始めたアデア少佐が密室で自殺としか思えない状況で発見された。 ビール主任警部は、本当に自殺かどうか捜査を始める。
読者への挑戦が用意されているガチガチの本格ミステリ。 犯人特定のための伏線がすっきりわかりやすくなっていないため、謎解きとしては物足りない。 不自然なものも含め、伏線をちゃんと丁寧に用意しているのはよくわかるだけに惜しい。
密室トリックそのものは、決して目新しい物ではないが、 第一部の語り手がワトスン役のバードンで、 第二部の語り手が探偵役のビール主任警部であることが密室トリックに関わってくるところが斬新。
それにしても第一部を読むのは相当しんどかった。 日本語訳が不自然で、日本語として意味がわかりにくい直訳っぽい文章はつらい。
「今や密室を解除するための新たな手段を見つけない限り − または
見つけたと思わない限り、誰もあえて密室ミステリを書こうとは思わ
ないということだよ。」
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