[本] 療養生活から復活に至るまでの警視の物語
死は万病を癒す薬 (レジナルド・ヒル)
ダルジール警視シリーズ。
前作で死の淵をさまよったダルジールは療養に来ていたサンディタウンの町で殺人事件に遭遇する。
ダルジールと女子学生の語り手が交互に登場して、
ダルジールの療養生活、サンディタウンの町の様子、町の有力者とその取り巻き達が描写されていく。
軽妙な語り口で読んでいて退屈はしないのだけど、事件らしい事件が起こらないので、ミステリを期待しているこちらとしては
どこか物足りない。
3分の1を過ぎたところで第一の事件が発生する。
ここでようやくパスコーが登場。
事件の捜査が行われ、推理が展開されていく。
残り3分の2は、かなりまともな英国本格ミステリになっていると感じた。
ところで、ダルジール警視ってこんなキャラクターだったかなと違和感を感じたのは何故だろうか?
病み上がりだからいつもの調子が出ていないということか。
いつもなら読みづらいところがあるこのシリーズなのだが、今回は、語り口のせいなのか、わりとすんなり読めた気がする。
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