[本] 初コナリー、初ボッシュ
Echo Park (Michael Connelly)
別件で逮捕された男が死刑を免れるために行方不明となっていた女性の殺害を自白した。 かつて、その女性の行方不明事件を担当したのがボッシュだった。 果たしてその男は、本当に女性を殺害したのか、それとも他に真犯人がいるのか。 ボッシュは、その男の自白の真偽を確かめるために、その男と対峙することになる。
逮捕された男は、なかなか登場してこない。 調書(捜査資料)を通じてプロファイリングにより、男の姿が浮かび上がってくるのだが、 かなり不気味で狡猾な男であるように描かれていた。
当然ミステリー読みとしては、男の自白を信じる訳もなく、裏に何かあるに違いない、 何を企んでいるのか、男はどうやって逃げ切るつもりなのかとワクワクしながら読み進むのだ。
だが、結局のところ、男が登場してからは、あっと驚くような仕掛けはなく、 意外と男が小物な感じで想定の範囲内に納まってしまった感じがした。 確かに意外な黒幕が隠れているのだけど、事件の全体の構図は、 予想の斜め上を行くほどのものではなかった。
前半、男の存在が不気味に感じられただけにちょっと残念である。 初コナリー、初ボッシュだったのだけど、続けて他の作品に手を出したいというほどではなかった。
"I like it," he said. "I don't think I've ever had a guradian
angel before."
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