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2011年7月31日 (日)

[本] ワンランク上の英語らしい英語を書きたい人にオススメの本

英語で文章を書けるようになった人が、もうワンランク上の英語らしい英語、 自然な英語を書きたいときに参考になる本。

aとtheの違い、単数形と複数形の違い、前置詞の使い分け方などを英語を母国語とする筆者の視点から、 なぜそれが自然なのかを日本人にもわかりやすく、それでいて論理的に解説している。 読み易い本なのだけれど恐らく書くのは相当大変だったのではないかと思う。

たとえば、日本語で

私がプログラマーです。

私はプログラマーです。

は、どちらも文法的に正しいが、文脈によって「が」の方が適切なときもあれば、 「は」の方が適切なときもある。 日本人であれば、この違いはなんとなくわかるはず。 でも、いざ、この使い分けを外国人に説明しようとすると、かなり苦労するに違いない。 そもそも、なんとなく身についているので、日本人であれば、わざわざ論理的に考えて 使い分けたりしないのである。

それを考えると、英語を母国語とする著者が、 英語における「は」と「が」のような違いを 日本人に説明することは、難しかっただろうと想像がつく。

英語をあまり書けない人でも語り口調で読み易いのでエッセイとして楽しめばよいと思う。 (私も含めて)英語を書き慣れない人は、この本で読んだことを 100%活用することを考えない方がよい。 そんなことは気にせず、最初は英語を多く読み、多く書くことから始めるのがよいと思う。

私は、和英大辞典を壁に放り投げ、研究室の窓を開けて「日本語が嫌い」と叫んだ
ことがある。恐ろしいことに、それは、日本語で叫んだのである。かなり夢中にな
っていて、かなり頭がおかしくなっていたので、日本語に関しての不満を日本語で
言ってしまった。これは、自分からいうのはおかしいが、そういうような精神状態
を読者にも薦めたいと思う。
"read, read, read"の上にさらに"write, write, write"のあまり、フラストレーシ
ョンが高まってきて、頭がおかしくなり、"I hate English!" とつい英語で叫んで
しまうくらい、英語の「頭脳環境」に入ってみてほしいと思う。

普段、英語のミステリ小説を読むときは一々辞書を引かないし、日本語に訳すこともしない。 100万語多読の教えに従い、わからないところはそのまま読み飛ばすことにしている。 また、英語で書くときは、最初に日本語で書いて英語に訳したりは絶対しない。 最初から英語で書くことにしている。 日本語をスムーズに訳せるほどの英語力が私にはないからだ。

最後の問題として「英語の流れ」に熟達しようとするなら、なるべく日本語を頭から
追い払って、英語を英語として考えるしかないような気がする。

ということで道は遠く果てしないけど、英語との付き合い方は間違ってはいないようだ。

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