[本] 日常の謎を扱った連作短編ミステリ
- カササギたちの四季 (道尾秀介)
ある趣向が凝らされた、日常の謎を扱ったユーモア連作短編ミステリ。 似たような趣向のミステリは他にもあるが、日常の謎を題材にして、これをやってのけている作品は珍しいんじゃないかな。 その趣向に、更にもう一捻り加わっているところが面白い。
読後感もよく、なんだかほっこりとした気持ちになる。
ちょっと惜しまれるのが、ミステリとして見た場合、肝心の謎の設定が甘いところ。 読んでいるこちらが割りと簡単に真相を予想できてしまうところが残念。
「人間って、毎日毎日いろんなことを考えて、いろんなものに憧れて、曲がりくねって るものなんです。誰だってそうです。そうやって流れているあいだは、行き着く先なん てわかりません。でも僕は思うんです。曲がりくねることは、大事なことです」
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント