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2011年10月 4日 (火)

[本] Rails以後の Ruby について狭く深く解説したとんがった本をようやく読み終わった

Rubyベストプラクティス(Gregory Brown)


いわゆる「Rails以後」の Ruby について狭く深く解説したとんがった本。幅広い話題を扱っている訳ではないけど、その分だけ、特定の話題に関して深く解説している。本文だけではなく付録も読み応えあり。


この本は、Rubyを広く浅く解説した本ではない。プログラミングの解説本といえば、普通は、hello world を出力する単純なプログラムの解説から始めるというのが定番である。ところがこの本は違う。いきなりRubyでTDD(テスト駆動開発)の解説から入る。 Rubyでプログラムを書けるようになった人が、よりよいプログラムを書くためにTDDで開発していくにはどうすればいいか、その勘所の解説から本書は始まっている。


題材として扱っているプログラムもTDDの解説のために用意したものではない。実際に公開されているオープンソース Prawnのコードを題材にしている。その分コードは必ずしもわかりやすいとはいえないのだが、その分より実践的なものになっていて絵空事ではない説得力がある。


この他、APIの設計方法、メタプログラミング、関数プログラミング、デバッグの方法、多言語化、RakeやRDocやRubyGemsの解説など、「Rails以後」のRubyには欠かすことのできない解説が目白押し。


付録も読み応えがある。わりと私は付録とかは読み流してしまうか飛ばしてしまうことが多いのだけど、本書は、きっちりと読んでしまった。特にRuby 1.9に標準添付されているライブラリの解説などは参考になった。


他の本でRubyを勉強した人がもっとRubyのことを深く知りたいと思ったときにぴったりの1冊。


コードにあるアンチパターンを追跡していくと、オブジェクト指向システムにおける
ハイレベルな設計の欠点か、基本となる機能を賢く実装しようとして失敗したかのど
ちらかになることが多い。

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