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2011年12月26日 (月)

[本] 英国本格ミステリ作家が書いたサイコ物を読んだ

ダイヤモンド警視シリーズ第8段。英国本格ミステリの雄ピーター・ラヴゼイがサイコ物を扱ったらどうなるか。その答えがコレである。

ダイヤモンド警視シリーズであるということ以外、何の予備知識も無しに読み始めた。最初の10ページくらい読んだだけで、もしかして○○は殺されちゃうのかと思って、ハラハラドキドキしてしまった。

そう思わせておいて、いきなり意外な人物が死体となって登場。しかも殺人現場が大勢の海水浴客でごった返す浜辺であるにも関わらず、目撃情報は皆無。犯人の手がかりはおろか被害者が誰なのかその手がかりも全て波に洗われてしまっている。

さすがラヴゼイ。最初から飽きさせない展開で読ませてくれる。被害者が誰なのか明らかになってからは、更に事件は意外な方向へ進んでいき、サイコ・キラーの影がちらつき始める。まったく一筋縄ではいかない凝ったプロットである。面白かった。

終盤で明かされるプロローグの伏線、皮肉なタイトルの意味、意外と古狸なダイヤモンド警視などちょっとニヤリとさせられてしまった。

タイトルは邦題の『漂う殺人鬼』よりThe House Sitterの方が皮肉が効いていてよいと思う。

英語はちょっと難しく感じた。英語と米語の違いなのか、それとも作家の違いによるものなのか、よくわかんないけど、なんかちょっと最初はちょっと英語に違和感を感じてしまった。

In fact, this wasn't really about experience. Every incident brings its
own unique problems, and the challenge is to stay cool and deal with them
as well as resources allow.

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