[本] 吊るされた女 (キャロル・オコンネル)
「天才的ハッカー」という文句に魅かれて「本が好き」の献本に応募。何度目の応募だか忘れちゃったけど、初めて献本の抽選に当選した。ありがとうございます。
ページ数を確認していなかったので、届いた本の分厚さにちょっと動揺。これは、早目に読まないと感想を書くところまで辿り着けないかもと焦ったが杞憂に終わった。
読み始めた途端、ストーリーに引きずり込まれてしまい、退屈することは全くなし。途中で投げ出すこともなく、後はスルスルっとラストまで一気読み。期待した「天才的ハッカー」の特徴はミステリーには活かされていなくて残念だったけど、これだけ読ませてくれれば十分満足。
オコンネルの作品は、これが初めてでは無い(ハズ。でも何を読んだのか思い出さない。)けれど、マロリー・シリーズはこれが初めて。そんな私でも何のひっかかりもなく楽しめた。というか、オコンネルって、もっと重厚なイメージがあったんだけど、自分の勘違いだったか。
主人公は、「天才的ハッカー」というよりもクールでタフな美貌の女刑事キャシー・マロリー。ストーリーはマロリーの相棒ライカーの情報屋だった娼婦が吊るされた事件で幕を明ける。20年前の殺人事件との類似性からマロリーは連続殺人鬼の仕業と断定する。
この20年前の事件と現代の事件、そしてマロリーの過去の事件、ストーリーが進むにつれて、これら3つの事件が巧みに絡んでくる構成が素晴らしかった。事件の真相も決着のつけ方も予想外の展開だった。
事件のプロットもさることながら、キャシーとライカーの関係も良かった。クールでタフなキャシーが相棒ライカーを庇うためのパンチ。ライカーがキャシーを庇うために取った行動。キャシーとライカーの2人が互いに気づかれないように思いやり合う関係が何とも大人だなあと感じてしまった。
シリーズはまだ続いているとのこと。できれば、今度は、原書で読んでみたいもんです。
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